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Laravelでメール本文までテストできる便利機能、MailTracking!

更新日 2019.11.13
Laravelでメール本文までテストできる便利機能、MailTracking!

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#はじめに

メールのテストをやっていて、
・メール本文のテストをしたい
・メール件名のテストをしたい
といった時、どうしていますか?

現在Laravelで用意されているテストでは、
`assertSent`や`assertQueued`くらいしか使えず、
メールが送信されたかどうかまでしかわかりません。

そこで、もっと詳しくメールのテストができる便利機能
**MailTracking**について書いてみようと思います!

目次

1.MailTrackingとは
2.送信先・送信元系
3.内容系
4.送られたかどうか系
5.送られた数系
6.その他
7.おわりに

それでは見ていきましょう〜!

1.MailTrackingとは

ざっくり言うと、メールのテストをより詳細に実行できるライブラリです。
メール本文の内容、メール件名、送信者アドレス、送信先アドレス、CC/BCCアドレスなど
様々なテストが可能です。
詳しくは開発者のGitHubをご覧ください。

導入方法

超絶簡単!
`$ composer require spinen/laravel-mail-assertions`
これを打ち込むだけ。

また、テストファイルではこんなふうに書いてあげます。
(※その他、メールを送る処理の部分は別途記述が必要ですが、
今回は`MailTracking`のみにフォーカスしています)

“`php:

使えるアサーション一覧

送信先・送信元系

– seeEmailTo
– seeEmailCc
– seeEmailBcc
– seeEmailFrom
– seeEmailReplyTo

内容系

– seeEmailContains
– seeEmailDoesNotContain
– seeEmailEquals
– seeEmailSubjectContains
– seeEmailSubjectDoesNotContain
– seeEmailSubjectEquals

送られたかどうか系

– seeEmailWasNotSent
– seeEmailWasSent

送られた数系

– seeEmailsSent
– seeEmailCountEquals

その他

– seeEmailPriorityEquals
– seeEmailContentTypeEquals

それでは見ていきましょう!(ΦωΦ)

送信先・送信元系

– seeEmailTo
– 送信先のメールアドレスを確認する
– seeEmailCc
– CCに指定されているメールアドレスを確認する
– seeEmailBcc
– BCCに指定されているメールアドレスを確認する
– seeEmailFrom
– 送信元に指定されているメールアドレスを確認する
– seeEmailReplyTo
– 返信先に指定されているメールアドレスを確認する

例えばこんな感じ。
・登録したら登録ユーザーにメールが飛ぶ。(`TO:登録したメールアドレス`)
・かつ、CCで自社にメールを送っている。(`CC:nekocompany_info@example.com`)
・送信元は自社である。(`FROM:nekocompany@example.com`)
こんな時のテストはこう書けばOK。

“`php:
$this->post(‘/register’, [
‘email’ => ‘user@example.com’,
]);
$this->seeEmailTo(‘user@example.com’);
$this->seeEmailCC(‘nekocompany_info@example.com’);
$this->seeEmailFrom(‘nekocompany@example.com’);
“`
ちなみに、もし宛先が違っていた場合、
下記のようにエラーが出ます。

“`
The last email sent was not sent to test@example.com.
Failed asserting that an array has the key ‘test@example.com’.
“`
(状況:
本当は`user@example.com`に届いているが、
`seeEmailTo(‘test@example.com’)`と書いてしまった。)

※ちょっと注意
実際どのメールアドレスに届いているのか、というのは
エラー文には出ないので、ログで確認する必要があります。

※ちょっと注意2
また、この記事で紹介するアサーションは基本的に、
**2件以上メールを送っている場合、最後に送ったメールしか確認しない**
ことに注意してください。

内容系

###本文

– seeEmailContains
– メールの本文に指定文言が含まれていることを確認する(部分一致)
– seeEmailDoesNotContain
– メールの本文に指定文言が含まれていないことを確認する(部分一致)
– seeEmailEquals
– メールの本文が指定文言と完全に一致していることを確認する

###件名
– seeEmailSubjectContains
– メールの件名に指定文言が含まれていることを確認する(部分一致)
– seeEmailSubjectDoesNotContain
– メールの件名に指定文言が含まれていないことを確認する(部分一致)
– seeEmailSubjectEquals(seeEmailSubjectのみでもOK)
– メールの件名が指定文言と完全に一致していることを確認する

例えばメールの内容が下記だった時・・・
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
`件名:`
【猫カンパニーからのお知らせ】ご登録ありがとうございましたニャ〜
`メール本文:`
猫カンパニーへのご登録、ありがとうございました。
今後ともよろしくお願い致します。
ニャー!
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

通るように書いたテストはこんな感じです。

“`php:
//件名
$this->seeEmailSubjectContains(‘【猫カンパニーからのお知らせ】’);
$this->seeEmailSubjectContains(‘ニャ〜’);
$this->seeEmailSubjectEquals(‘【猫カンパニーからのお知らせ】ご登録ありがとうございましたニャ〜’);
//本文
$this->seeEmailContains(‘猫カンパニーへのご登録’)
$this->seeEmailContains(‘ニャー!’)
$this->seeEmailEquals(‘猫カンパニーへのご登録、ありがとうございました。
今後ともよろしくお願い致します。
ニャー!’);
//ちなみに、改行を含むseeEmailContainsも可能。
//その場合きちんと改行してあげないとエラーになります。
$this->seeEmailContains(‘致します。
ニャー!’)
“`

※ちょっと注意点
・エディタを使用している場合、インデントもチェックされるため、
改行後の自動インデントは削除する必要があります。

どういうことかと言うと、、、
こんなふうにテストを書いた時、エラーが出ます。

“`php:
//エディタの関係でインデントがある時
$this->seeEmailEquals(‘猫カンパニーへのご登録、ありがとうございました。
今後ともよろしくお願い致します。
ニャー!’);
“`

“`
The last email sent did not match the given email.
Failed asserting that two strings are equal.
— Expected
+++ Actual
@@ @@
‘猫カンパニーへのご登録、ありがとうございました。\n
– 今後ともよろしくお願い致します。\n
– ニャー!’
+今後ともよろしくお願い致します。\n
+ニャー!’
“`

このエラー文は、最初の一行目「猫カンパニーへのご登録、ありがとうございました。」までが一致しており、
それ以降は一致していないことを示しています。

また、`Expected`が「テストで書いた値」
`Actual`が「実際に送られているメール」を指しています。

つまり、「テストではインデントがあると書いていたけど、実際のメールにはインデントがないよ〜」
と言っています。
ちょっと見た目が悪くなるかもしれませんが、、、お気をつけください。

送られたかどうか系

– seeEmailWasNotSent
– seeEmailWasSent

そのとおりメールが送られたかどうか、
または送られていないかどうか調べます。

※ちょっと注意
`seeEmailWasSent`の場合、「少なくとも1件のメールが送られているか」の確認をしているので、
何件送られているか確認したい場合は使わない方がベター。

送られた数系

– seeEmailsSent
– seeEmailCountEquals
– これら2つとも、何件メールが送られているかを確認します。

もし2件メールを送っている場合はこんな感じ。

“`php:
$this->seeEmailsSent(2);
$this->seeEmailCountEquals(2);
“`

その他

– seeEmailPriorityEquals
– メールのプライオリティ(重要度)を判断する。1〜5の数字が入る。
– seeEmailContentTypeEquals
– メール形式を確認する。`text/plain`や`text/html`が入る。

このあたりは使用頻度少ないかもしれませんが、一応。

おわりに

メール内容や件名まで詳細にテストできるMailTracking、かなり便利でした!
調べていると「本文もテストできたらいいのに」といった声をちらほら見かけたので
記事にしてみました。

参考になれば嬉しいです!

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