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生成AI? LLM? UXデザインにどうつなげればいいの? 〜人にうれしいAIプロダクトをつくるUXデザイン~

生成AI? LLM? UXデザインにどうつなげればいいの? 〜人にうれしいAIプロダクトをつくるUXデザイン~

ニジボックス主催のイベント「BUSINESS & CREATIVE」では、毎回ビジネスとクリエイティブに関する現場発・最前線の情報を発信しています。第24回となる今回のイベントテーマは「生成AI? LLM? UXデザインにどうつなげればいいの? 〜人にうれしいAIプロダクトをつくるUXデザイン~」。今回は日本ウェブデザイン株式会社 代表取締役CEO 羽山祥樹さんをお招きし、お話を伺いました。

羽山氏自己紹介スライド

目次

オープニングトーク

イベントはYouTubeで「歌ってみた」動画などの配信を行っているアーティスト、千凪みかさんのMVからはじまりました。なんと、このMVは実写素材ゼロ、100%生成AIでつくったものだそうで、”Midjourney”と”Runway”というAIを使っているそうです。

千凪みかさん紹介スライド
https://youtube.com/@sen7_mika?feature=shared

「自己紹介と僕がずっと応援している千凪みかさんの紹介も兼ねて、こちらの動画をご覧いただきました。僕は、2016年からAIプロダクトのプロダクトマネージャー兼UXデザイナーを務めてきました。実務に触れながらデザインを行うUXデザイナーとしてはおそらく国内でも古参だと思いますので、今日はそんな立場からお話ができればと思います」(羽山さん)

AIを活用することでデザインはどう変わるのか?

この質問に答えるためには「タイムボックスを整理しないと正しい判断はできない」と羽山さんは語ります。

タイムボックス➀:人類が変革されるのには何年かかるのか?

AIによる未来のUXデザインの話をする前に、まずは過去の事例をもとに、過去から現在にかけての状況整理が行われました。

「第二次世界大戦中の1946年に弾道計算のためにコンピューターが生まれたのが今から80年ぐらい前ですね。そして80年ぐらいかけてIT・Web・スマホが世界中に行き渡りました。第一次産業革命に関しても同様に1760年ぐらいから1830年ぐらいまで、約80年かけて浸透していきました」(羽山さん)

羽山さんいわく、この法則に当てはめるのであれば、画像認識の精度を競う国際⼤会「ILSVRC(ImageNet Large Scale Visual Recognition Challenge)」でヒントン率いるトロント⼤学がディープラーニングを⽤いて圧勝したのが2012年なので、我々の生活にAIが行き渡り身近なものになるまであと70年程度、2092年くらいに、現代人がスマホを持っているのと同じような感覚でAIが世の中に行き渡るのでは、とのこと。 「渡邊恵太先⽣の著書『融けるデザイン ハード×ソフト×ネット時代の新たな設計論』が2015年にリリースされましたが、この中に『ハードウェア、ソフトウェア、インターネットが融け合う、⾝体的で体験的なものづくりの時代には、新しい設計⽅法論が求められる』と書いてありまして。2024年の今これを見ると『たしかに』と思えますよね? では、ここで思考実験です。この本が1957年に出版されていたらどうでしょう?『何を言っているんだね君は』となるのではないかなと」(羽山さん)

「融けるデザイン」紹介スライド
「融けるデザイン」紹介スライド

この話をAIに置き換えるとディープラーニングが世界に認知されたのが2012年であるとするならば、その12年後の2024年にいきる我々が「AIでUXデザインが変わる」と話したところで果たしてどれくらい確実な話ができるのだろう、と羽山さんは続けます。

AIが一般化するまでの想定年表

「80年で世界が変わるんだとすると、おそらく2055年くらいに大きなパラダイムシフトを起こしたITにおけるインターネットに相当するものが登場し、2073年くらいにiPhoneに相当するようなものが出てきて、そこからITの中心がPCからスマホに変革したようなドラスティックな変化がおきるのかと。そう考えると、何が起こるのかは現代をいきる僕たちには分からないですよね? これがひとつめのタイムボックスの話です」(羽山さん)

この先70年でAIを取り巻く状況がどうなるのかを解説したスライド

タイムボックス➀:AIの進化はフロントエンド技術の流行に似ている

ここからは時間軸を狭めフロントエンド技術(Web制作においてユーザーが直接操作する部分を実装する技術)の話を中心に共有が進められました。羽山さんは「AIの進化はフロントエンド技術の流行に似ています」と言います。

「振り返ってみると、2010年にはjQueryという技術が世界を席巻しておりまして、紆余曲折あり2024年現在はReact一強の時代です。ここでまた思考実験してみましょう。2010年の時点でその10年後のJavaScriptはどうなっているのか、もしくは2018年時点、つまりAngular・React・Vueの3強時代に5年後のJavaScriptがどうなっているのか答えられた人はいるのでしょうか? また、現在はSvelteという技術も注目されつつありますが、今時点で5年後のJavaScriptがどうなっているのか分かる人はいるのでしょうか? 分からないですよね」(羽山さん)

フロントエンド技術の年表

「AIの方も見てみましょう。2016年にIBMのWatsonが出てきたわけですが、あの当時に8年後に生成AIが今のようなことになっているということが分かった人はいたのでしょうか? また、DeepLが出て来た2020年に4年後の生成AIをがどうなっているのか答えられた人はいたのでしょうか? 画像生成AIが次々と登場した2020年ですら、GPT4がリリースされることを予測できた人はいなかったと思いますし、ChatGPTが出てきたのは2022年末ですが、あの時点でもGPT4の登場を予見できた人はいなかったんじゃないかと」(羽山さん)

AI技術の流行年表

このように、タイムボックスを短くきっても、AIの技術が進歩するスピードがものすごく早いがゆえに、1年後のAIがどうなっているのかさえ正しく予測できないと羽山さんは語ります。つまり「AIでUXデザインは変わるのか」という問いに対しては「刻々と変わるにちがいないが、それが何であるかを見通すことはムリ。将来予測の議論はあまり意味がない」と。

「裏返すと『今日』のAI技術とUXデザインという話であれば意味のある議論ができると思っていまして。僕はAIとUXデザインの話をする度に『未来』ではなく『今日』について語るようにといつも言っています」(羽山さん)

UXデザインは変わるのか?

一方、UXデザイン単体に関しては、細かな変化ではなく大きな視点で見ると普遍性があると羽山さんは言います。 「UXデザインの源流は一般的には産業革命による人間工学の発祥といわれていますが、僕としては市場経済の成立まで遡るとよいと考えています。物を売るには顧客の目線で商売をしなければならない『顧客のことを考える』歴史の起点だからです。そういう意味では、5000年前からユーザーを中心に考えるような概念はあったはずで、それはAIの有無に関わらず70年後も変わらないんだろうなと僕は思っています。ただ、Webやスマホが登場したように次々と発表されるAI技術が設計の方法論を増やしてくれることは確実かなと」(羽山さん)

AIとUXデザインの組合せで気をつけること

ここからは羽山さんの経験談を交えつつ、ティップス的な話が語られました。まずは2019年にGoogleのPeple +AI Research(PAIR)チームがリリースし、羽山さんが翻訳と務めた“People + AI Guidebook(邦題:人にうれしいAIのためのUXデザインガイド)”にも掲載されている「確信度」を例に羽山さんの解説がスタートしました。

AIプロダクトでよくつまずくデザイン例:確信度

分類モデル(classification model)のAIは自身の出力を「確信度(confidence)」として自己評価します。「確信度」とはつまりAIは自身の回答にどれぐらい自信があるかを示す数値で、0~100%の数値が出されます。AIプロダクトのよくある失敗デザインとして、『確信度』をそのままユーザーに見せてしまうケースがあると羽山さんは言います。

「例えば、毒キノコ判定AIあったとして、『写真Aのキノコは食べられます:確信度86%』『写真Bのキノコは食べられます:確信度81%』というメッセージが出たとしたも、ユーザーはその差5%の違いは分かりませんよね? そもそも『確信度』を知らないわけですから。もしユーザーに伝えるとするならば、彼らが理解できる表現に変換する必要があるのです」(羽山さん)

確信度についての解説スライド

一方、AIと「確信度」はセットで出てくるケースが多いのでAIプロダクトのデザイン課題に挙がりやすいという点はあるもの、「確信度」のデザインはじつは本質的には「提供側が考えた勝⼿な数値や程度の表現がユーザーに伝わらない」という、我々が何度も遭遇してきたデザイン課題であり、AI特有の問題ではない、と羽山さんは語ります。

「AIプロダクトでよく遭遇するデザイン課題を冷静に眺めてみると『AIだから』という課題は存在しないことに気がつきます。情報の発信元がAIか否かに関係なく、インターフェイスを通して提⽰された情報がユーザーに理解されなかったり、誤解されたり、不信感をもたせたり、あるいは誤った操作を誘発したり、という現象があるだけなのです」(羽山さん)

ユーザー体験の改善にAIを上⼿く⽤いた事例

羽山さんの中で、ユーザー体験としてうまいと思うのが「メルカリ」なのだとか。

「メルカリは『出品したらすぐ売れた』という初回のユーザー体験が、ユーザーの2回⽬の利⽤につながる重要な鍵になります。しかし『出品したらすぐ売れる』ためには『相場にあった値づけ』が必須なわけです。ところがユーザーは⾃分が出品するものの相場感を知らない。そこでメルカリではスマホのカメラで出品物を撮影するだけでAIが画像認識し、その出品物の『売れやすい価格』をレコメンドするようにしているんです。継続利用を促すポイントをしっかりと押さえたうまいAI活用事例ですよね」(羽山さん)

AIの活用例

ユーザー中⼼の思考と AI は相性が悪い

課題解決をする上で、多くの場合ユーザーの課題を起点にデザインを進めていくわけですが、その際に解決⼿段をあらかじめ限定してしまうと、ユーザー体験に無⽤なものができやすいと羽山さんは言います。

「例えば、ユーザーの課題が『バニラアイスクリームが⾷べたい』だったとして、解決⼿段に『絶対にラー油を使うこと』と限定した場合、結論は『ラー油がけバニラアイスクリーム』などといったようなユーザーの課題からずれたものになってしまいますよね。逆に、解決手段を限定しなければ『徒歩5分のコンビニに行く』という結論でもいいわけです。それと同じで『AIを使うこと』に限定してユーザー中⼼のデザインをしようとすると、チグハグなものになりやすいんです」(羽山さん)

ユーザー中心とAIの相性について

「今、世の中はAIブームなので『とりあえずAI使って何かできないかな』みたいな話が仕事をしていると出てくることも多いのではないかなと思うんです。でも、ユーザーの課題をいかに上手く解決するかという点に立ち返って考えると、多くの課題がAIを必要としないケースであるということをここで改めてお伝えしたいですね。AIに限った話ではないですが、AIで解決するのに向いた問題と、向いてない問題があると」(羽山さん)

技術はそのままでは価値を⽣まない

どんなにすごい技術であっても、技術はそれそのままでは価値を⽣みません。例えばスマホに関しては、ユーザーが簡単に操作できるように設計されたから世界的に普及したわけで、技術そのものの革新性がユーザーに受け入れられたわけではないことは皆さんも想像がつくはず。

「せっかくいい技術をつくったのならばユーザーにその価値が届くようにインターフェイスを設計・デザインしてあげることが重要なのです」(羽山さん)

ユーザーにAIが価値を生むようにインターフェースをデザインする

「AI を⽤いたプロダクトでいちばん難しいことは、AI 以前にプロダクトをプロダクトとしてまともに使えるものにすることなんです。AIを使うかどうかに関わらず、世の中に星の数ほどスタートアップや新規事業があるのに、ほんの⼀握りしか残らないのはなぜか? プロダクトがダメなら、どんなに優れた AI が搭載されていても、その AIの価値はユーザーに届きませんからね」(羽山さん)

ChatGPTはUXリサーチの代わりになり得るのか?

昨年GPT4がリリースされてから羽山さんがSNS上でよく見かけるという「UXリサーチの代わりにChatGPTは使えるのか?」という声。このセクションではそのような問いへの答えを含め、羽山さんのお考えを共有いただきました。

ChatGPTとUXリサーチの違い

試しに「介護用品を購入する人の心理を挙げて」とChatGPTに打ち込んでみると、以下のような回答が得られたそうです。

UXリサーチの代わりにChatGPTを使うとどうなるか

「網羅性があるように感じますね? では、これでUXリサーチの代わりになるのでしょうか?少し話が変わりますが、以前僕が実際に介護用品のUXリサーチを行った際にこんな話がありました」(羽山さん)

「この方は、そう思ってしまった自分を恥じたり責めたりしていたのですが、これってとても人間らしい心理だと思いませんか? ただ、こういった本音はなかなか表出しづらい。そして、ChatGPTからはのような意見が出てきませんでした。インターネット上の情報を広くかき集めて学習しているからですね」

基本的に人間は自分で思いつけるアイディアの範囲に限りがあるので、ChatGPTなどを使って自分にない観点を補う意味では便利ではあるものの、一方でインターネット上に散らばっているたくさんの情報をかき集めると、先ほどのようなエッジが立って重要と思われる人々の内面の思いが、情報の奔流に押し流されて薄まってしまうと羽山さんは続けます。

「インターネットに表出しづらいユーザー⼼理は、LLM(⼤規模⾔語モデル)の学習データの中では相対的に数が少ないため⽣成しづらいんです。その意味では LLM は『平均的な知識の集合 = 平均知』と言えますね」(羽山さん)

AIの回答は学習データに依存する(バイアス)

また、ここでとある事例を教えてくれました。

バイアスについての解説スライド

「こちらの事例はもちろん、悪意をもって白人男性しか学習させなかったわけではありません。シンプルにこういった研究者の方々に白人男性が多かったので誰も気がつかなかった、ということですね。学習データの偏りによりAIの回答も偏ってしまうことを『バイアス』と呼びます。『構造的差別』という言い方もしますね。いずれにせよ、AIというのは学習したデータによって動きが変わりますので、大量の情報をインターネットの海から収集するとエッジが立った心理は出づらくなるんだなということは日々体感しています」(羽山さん)

インターネットに表出するユーザー⼼理はどれくらい?

では、果たしてインターネット上に存在する口コミと実際にインタビューした際の精度の差はどのくらいあるのでしょうか? 最後に過去に羽山さんが行った事例から考察をいただきました。

ユーザー心理についての羽山さんの考察

「この実験をもとにした僕の推論ですが、インターネットの海をそのまま飲み込んでいるLLMは、おそらくユーザー心理のうち20~30%は表出しづらいのではと思っています」(羽山さん)

まとめ

「最後に今日のお話した内容を簡単にまとめますね。まずは、AIでUXデザインの『設計方法論』が変わることは間違いないが、見通すことは無理。未来について語るのではなく今日について語れ、ということでした。

たまに『将来AIとUXデザインはどうなりますか』という問いに対して『汎用AIというものが出てきて革新的なUXデザインができるようになります。例えば生成AIでいろんなデザインパターンが簡単に作れるようになります』みたいな回答がありますが、これって70年後の話と1年後の話が混じっていますよね……。昨今、そんな議論がすごい飛びかっていると僕は感じていて、今日に限定してしゃべった方がいいですよと思っています。

ただUXデザインという意味においては大昔から基本スタンスは変わっていないので、ここに関しては未来もそんなに変わらないのかなと。

そして、AIとUXデザインを組み合わせた時に『AIだから失敗する』というよりも、AIを手元に置いた状態でデザインした時の先入感があって、ユーザーに伝わらない表現がちょこちょこ発生しているというお話もしましたね。ユーザーに伝わるインターフェイスが必要ですと。

また、ユーザーの課題解決には必ずしもAIは必要ではない。むしろ必要ないことがすごく多いというお話もありました。最後にお話したのはプロダクトをプロダクトとして成立させないと、AIがどんなに素晴らしくてもユーザー課題は解決できない、ということでしたね。

『AIは人間の仕事を奪いますか?』『AIは意志を持つようになりますか?』ということを話すのはいいけれど、それを聞いてどうするのだろうと僕は思っていたりします」(羽山さん)

Q&A

ここからはモデレーターの丸山と質疑応答も兼ねた質疑応答が行われました。

UXリサーチやUXデザインをする際にAIを使用するコツなどありますか?

「AIをうまく活用してUXリサーチやUXデザインに生かすことなどはあるのでしょうか? もしくは一切使わない、ということなどもあるのでしょうか?」(丸山)

「冒頭に紹介した動画のようなデザインワークをする上ではかなり生成AIを使っていますが、UXリサーチをする上ではほとんど使ってないですね。というのも、僕自身がリサーチをする際に大切にしているのがRawデータ、というかUXデザイン的には切片なんですよね。それをひとつずつ自分の目でひたすら見ていくことでユーザーの声が自分の体に染み込んでくるというプロセスが重要なんです。一方、リサーチの最初期にまったく勘所がない調査をする際は、その分野でユーザー心理がどういう風に散らばっているかをインターネット上で探すことはあります。もちろん、インターネット上では3割くらいのユーザー心理でしか見られない、という前提ですが。ただ、丸山さんと会話していて思いましたが、このプロセスをChatGPTなどで網羅的に行ってみるのは良いかもですね」(羽山さん)

ネットの情報は基本的に人に見せる前提。グループインタビューの弊害に近いものなのでしょうか? また、AIの学習範囲が日記のようなパーソナルなものへ広がったらどう変わると思いますか?

「『グループインタビュー』の弊害という表現はすごく的を射た表現ですよね。現時点でもLLMは世界中のブログ記事のようなパーソナルなものも大量に収集して学習していると思いますが、さらにもっとパーソナルなものを学習データとして突っ込むことができれば面白そうですね。ただ、それがネット上にあるのか分からないのでその点は課題ですね」(羽山さん)

「ChatGPTだとネットから情報を拾ってくる都合上、質が下がることもあるので専門的な論文だけを学習させて精度を上げるAIを分けてつくる、みたいな話は海外のスタートアップなどでよく話に出ますね。羽山さんが過去にインタビューしたデータを全部突っ込んでみたらどうなるのか気になりますね」(丸山)

「それはすごく面白いと思います。おそらく僕のデータだけでは足りないと思うのでさまざまなUXデザイナーに協力してもらう必要があると思いますが、もし仮に完成したら人の心に詳しいAIができるかもしれないですね。今コメントで『外向きの発言のインサイトを分析した上で解析に入れると面白そうです』とありましたが、非常に興味深いですね」(羽山さん)

現在「優秀」とされるUXデザイナー・リサーチャーはAIの技術的特徴や、各種サービスを積極的にキャッチアップできていると思いますが、逆にできていない人ほど相対的にアウトプットが遅くなっていると感じますが、どう思われますか?

「鋭い指摘ですね。この質問を聞いて真っ先に頭に浮かんだのはTHE GUILDの代表、深津貴之さんですね。以前イベントに一緒に登壇した際に聞いたのですが、自身の仕事の2割か3割はAIの研究をすると決めて時間を取っているらしいんですよね。最先端のものを触っていないとUXデザイナーとしてそれを材料にしたデザインができないとおっしゃっていて。まずは自分でガッツリ触ってみると」(羽山さん)

「時間を取るという意味では僕も毎朝1時間ぐらいは、何か見たり触ったりということを習慣的にやるようにしていますね。個人的には深津さんを天才だと思っているので、まねをすることは相当難しいと思ってはいますが、『やる』と発言するとやらざるを得なくなるじゃないですか、だから僕は自分で追い込むようにしています」(丸山)

「素晴らしいですね。そうなると、質問者の方がおっしゃったように、できている人とできていない人の差はどんどん開いていくんでしょうね」(羽山さん)

「それはおっしゃる通りだと思います。情報の入り方も違ってくるでしょうし。あとは人と会ってしゃべることも大切ですよね。今インドのスタートアップでご一緒している方が元AppleのAIエンジニアなのですが、そういう方と会話する機会があるとまた世界が変わるというか。で、その方に聞いたのですが音声AIのトップは日本人なんですよね。日本人のすごい方って、大勢いるんだなということに最近気づきました。コミュニティ作りは非常に大切だと思っているので、皆さんも何かあれば気軽にX(旧Twitter)などで飲み会に誘ってください」(丸山)

「僕も一緒にいきますね(笑) 是非一緒に議論しましょう」(羽山)