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【イベントレポート】UX Sketch Vol.12 に行ってきた

更新日 2019.11.13
【イベントレポート】UX Sketch Vol.12 に行ってきた

こんにちは、ニジボックスデザイナーの諏訪です。
普段はWEBサイトのUIデザインを主に担当しています。

先日、株式会社リクルートホールディングス Media Technology Lab.が企画・主催を行なっているUXの勉強会「UX Sketch Vol.12」に参加してきました。

UX Sketch vol.12

最先端のUXカンファレンス&ワークショップ「UX DAYS TOKYO」

UX DAYS TOKYO 2016

UX DAYS TOKYO 2016


UX DAYS TOKYOは、年に1度開催されるカンファレンスです。
YahooやGoogleなど、海外の著名な企業からスピーカーを招いており、またその中でも経歴の長い方やベテランの方に限定していることが、国内の他の勉強会と圧倒的に違います。
今回のUX Sketchでは、今年3月に行われた「UX Days Tokyo 2016」の参加者によるパネルディスカッションということで、UX DAYS TOKYOで最先端の取り組みを学び、更にそれを実際の現場(仕事)で実践された3名の発表者の感想・反省点を聞くことができました。

【ディスカッション1】短期間でプロトタイピングと検証まで行う「デザインスプリント」

登壇者:和田記光さん(アシアル株式会社 / チーフデザイナー)

和田さんは、UX DAYS TOKYOが最先端の企業のトップスピーカーが登壇されるということで、最先端の取り組みや考え方を取り入れたいという思いからUX DAYS TOKYOに参加されたそうです。
自社でもワークショップなどをされているそうで、その中でもしようしていた「デザインスプリント」という手法について、UX DAYS TOKYO2016での学びも含め、社内で取り入れた例を紹介してくださいました。

デザインスプリントとは、デザイン上の問題を解決するために、5日間という短い期間で高速にプロトタイピングと検証を行う方法論(フレームワーク)のこと。
Google Venturesが、投資先で実践しているこのフレームワークを1月末に公開したことは、国内のスタートアップ、デザイナー界隈でも話題になった。
実践者が語るデザインスプリントのメリットとNGパターン

デザインスプリントの流れをまとめると、ざっと以下のようなイメージになります。

1日目(月曜日):インタビュー
2日目(火曜日):スケッチ・ワイヤー
3日目(水曜日):投票(良いアイディアを決める)
4日目(木曜日):プロトタイプ
5日目(金曜日):インタビュー(ユーザーテスト)

フルに実践すると重たいので、はじめは1〜3日目の部分だけなど、スモールスタートで試してみたそうです。
一人で考えて進めるより、複数人で考えてより良いアイディアに短期間で進めることができたという利点もありながら、スピードと結果を重視するあまり社内でのフィードバックが不十分になってしまったという反省点など、リアルな現場のお話を聞かせていただけました。

【ディスカッション2】現場で活用する「情報設計」

登壇者:岩田裕平さん(NTTレゾナント株式会社 / プロデューサー)

岩田さんは、書籍などで情報設計の知識はあるものの、なかなか現場で活用できていない現状から、実際のビジネス活用を意識してUX Days Tokyoのワークショップに参加されたそうです。

book

UX DAYS TOKYO2016ではAbby Covert(アビー・コバート)さんのワークショップを受講し、「名詞と動詞でワードを決める(キーワードを絞り込む)」「軸を決めて分類し大課題・小課題として分けていく」などの方法を学び、実際会社で試したところ、プロジェクト内で使われていたキーワードが整理され、コミュニケーションがスムーズになったそうです。
また、サービスの中での何をわかりやすくするかという表現の情報設計以上に、ユーザーに提供する時のチャネルやコンテキストなどのタッチポイントによる情報の出し分けの重要性も実感されたとのことでした。

【ディスカッション3】第一線の製作者たちが選ぶ「ストーリーボード」

登壇者:久須美達也さん(NTTレゾナント株式会社 / プロデューサー)

久須美さんは、社内の勉強会や書籍でUXを学ぶ中で、「ストーリーボード」に興味があり、ストーリーボードの強みや他の手法と比較した場合に優れている点、また第一線で仕事をされる方々が選ぶワークフローとしてのストーリーボードが何なのか知るためにUX DAYS TOKYOのワークショップに参加されたそうです。

一連の理想的なユーザー経験と、それらの経験を構成する提供価値を物語(ストーリー)としてビジュアルに表現したもの
ストーリーボードとは? ユーザーが経験するストーリーをマンガのように表現する手法

UX DAYS TOKYO2016ではKevin Cheng(ケビン・チェン)さんのワークショップを受講し、絵を書く前にスクリプト(テキスト)を洗練することや、絵の描き方(些細な表情の変化や配置・角度など)を学び、実際に社内で企画を制作する際にストーリーボードを使ってみたところ、企画の段階でゴールのズレを修正でき、よりスムーズに議論を進められたとのことでした。

感想

3名のディスカッションを聞いただけですが、とても内容が濃く、実際にUX DAYS TOKYOに参加していないのにおなかいっぱいになりました。笑
登壇された方々は口を揃えて、カンファレンスと合わせてワークショップに参加すべき!とおっしゃっていたので、参加されるともっと習得できる内容があるのかと思います。