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【サービスグロースに直結】UI改善における定量評価の指標と改善方法を紹介!

【サービスグロースに直結】UI改善における定量評価の指標と改善方法を紹介!

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デジタルサービスの継続的なグロースを目指すには、UI改善における定量評価は必須となってきます。本記事では、UI改善における投資対効果(ROI)を可視化するために知っておくとよい指標の種類を紹介するとともに、それらを実際のUI改善プロセスにどう落とし込み、ビジネス成果につなげるかを具体的に解説します。

なぜUI改善の定量評価が必要なのか

大規模なデジタルサービスを運用し、継続的なグロースを目指す組織にとって、UI改善における定量評価の導入は重要です。

なぜ感覚的な良さではなく、数値による評価が不可欠なのでしょうか。

その理由は、以下の2点となります。

1. サービス成長を実現するKPIの構造を機能させるため

サービスの拡大・グロースは、KPIの積み上げによって実現します。具体的なKPIの例は以下の通りです。

▼例

  • 事業KPI(売上・LTVなど):最終的に達成すべきビジネス目標
  • プロダクトKPI(継続率・CVRなど):事業KPIを支える主要指標

個々のUI改善施策は、必ず何らかのユーザー課題にひもづいています。(例:入力フォームでの離脱、機能の未発見)そしてその課題を解消した際、「どれほどの改善効果が期待できるか」を事前に数値化し、施策導入後に計測します。 

施策実行後に改善できる数値の積み重ねがプロダクトKPIを押し上げ、最終的に事業KPIの達成へとつながります。

定量評価がない状態では、施策がビジネス成果にどう寄与したかの因果関係が不透明になり、成長の再現性が失われてしまいます。

2. 大規模組織における意思決定と予算確保を円滑にするため

デザイン組織のリーダーが直面する大きな壁の一つに、上長や経営層などステークホルダーへの説明責任があります。

「デザインを刷新して使いやすくなりました」「ユーザーテストでの評判も上々です」などといった数値のない報告だけでは、特に大きな予算が動く大企業やDXプロジェクトにおいて、追加投資の承認を得ることは厳しいでしょう。UI改善をコストではなく投資として捉えてもらうためには、投資対効果(ROI)の可視化が欠かせません。

定量的な指標を設定することで、「このUI改善によって離脱率がXX%改善し、年間でXX円の利益増が見込める」といった、全社共通の言語でのコミュニケーションが可能になります。これにより、スムーズな意思決定を行うことができ、継続的な支援体制を築くことができます。本記事では、単なるデータ集計にとどまらず、ビジネス成果に直結する指標の種類と、具体的な改善方法について紹介します。

UI改善で追う主要な定量指標の分類

UI改善で追うとよい定量指標は、大きく「行動指標」「効率性指標」「主観的評価の数値化」の3つに分類できると考えられます。

1. 行動指標

▼一例

  • タスク完了率:ユーザーが特定の目的(購入、申し込み、設定完了など)を最後まで遂行できた割合です。これが低い場合は導線設計やUIの直感的な操作性に致命的な課題があると考えることができます。
  • 離脱率:特定のプロセスにおいて、次のステップに進まずにページを離れたユーザーの割合です。離脱ポイントを特定することで、UIのどの要素がユーザーのストレスになっているかを明確にできます。

以上のように、ユーザーのアクションについて計測した指標を行動指標とします。

2. 効率性指標

ユーザーがいかにスムーズに、ストレスなくタスクを終えられたかを測定します。

▼一例

  • タスク処理時間:タスク完了までに要した時間です。特に業務システムやツール系アプリにおけるUI改善の文脈では、処理時間の短縮はユーザーの生産性向上を意味し、直接的な時間コスト削減の根拠となります。
  • エラー発生率:入力ミスや操作ミスがどの程度発生したかを測定します。特にDX推進における業務システム改善では、エラー率の低下はサポートコストの削減や業務精度の向上に直結するため、非常に重視される指標です。

このように、行動指標とは別で、ユーザーがより円滑にタスクを終えられたかに着目しているのが効率性指標です。

3. 主観的評価の数値化

ユーザーが感じた「使いやすさ」や「満足度」という定性的な感覚を、統計的手法を用いて数値化したものです。

▼一例

  • SUS(System Usability Scale):10項目のアンケートから構成される、標準的なユーザビリティ評価手法です。グローバルで標準化されているため、業界平均との比較や改善前後での使いやすさの向上を客観的に証明するのに適しています。
  • NPS®(Net Promoter Score):「そのサービスを友人に薦めたいか」という問いにより、継続利用意向やロイヤルティを測定します。UI改善がブランド体験全体にどのようなポジティブな影響を与えたかを測る、中長期的な経営指標として活用されます。

これらのように、ユーザーの定性的な感覚について、統計的手法を用いて数値化することも有効な方法の一つです。

【実践】定量評価の5ステップ

UI改善を単なる見た目の刷新に終わらせず、確実なビジネス成果につなげるための実践的なステップを紹介します。特に大規模な組織では、各フェーズで定量的な根拠を積み上げることが、スムーズな意思決定の鍵となります。

STEP1:KPIを設定する

まずはサービスグロースにおいて最優先で追うべきKGI(最終目標)とKPI(中間目標)を整理します。 例えば、「DXサービスの継続利用率向上」が最終目標であれば、その先行指標となる「主要機能の利用率」や「タスク完了率」をKPIに据えます。ここで重要なのは、KGIとKPIをロジックで結びつけておくことです。

STEP2:分析(現状把握と仮説立案)

次に、現状のサービス数値を分析し、「どこに、どのような課題があるか」の仮説を立てます。

  • アクセス解析:『Google Analytics』などのツールを用い、離脱率が高いページや、ユーザーの動線を数値で特定します。
  • ヒューリスティック分析:UXの専門家が原則に基づきUIを評価し、数値に現れにくい操作性のボトルネックを可視化します。

アクセス解析や定量・定性調査については以下の記事を参考にしてください。

STEP3:施策を投入し検証する

抽出された課題に対し、改善案を作成し検証します。ここでABテストを実施することもおすすめです。一気に全てのUIを変更するのではなく、特定の要素(例:ボタンの配置、文言、入力フォームの構成など)を比較検証することで、「どの変更が数値に寄与したか」を厳密に切り分けることができます。

ABテストについては以下の記事を参考にしてください。

STEP4:KPI数値の変動と施策指標を確認する

施策投入後、結果を振り返ります。ここで重要なのは、マクロなKPIとミクロな施策指標の両面から評価することです。例えば、最終的なCVR(コンバージョン率)が向上していても、それがUI改善の効果なのか、それとも季節要因や広告の影響なのかを見極める必要があります。施策に関連する特定のクリック率やエラー率も併せて確認し、相関がありそうかを検討しましょう。

また、得られた結果に有意差があるかも確認します。ABテストの有意差については以下の記事を参考にしてください。

STEP5:次回の施策につなげる

検証の結果、仮説が正しければそのUIを採用し、さらなる改善へと進みます。期待した成果が出なかった場合も、「何が要因で数値が動かなかったのか」というデータが残るため、次の仮説精度を高める貴重な資産となります。

単なる数値測定で終わらせないためのポイント

定量評価は強力な武器ですが、数値だけを追うと「何が起きているか」は分かっても「なぜ起きているか」という根本原因を見失うリスクがあります。持続的なグロースを実現するために不可欠な3つのポイントを解説します。

1. 「なぜその数値になったか」を解明する定性調査とのセット

定量データの結果に対して、その裏にあるユーザーの心理や背景を理解する定性調査の実施をおすすめします。例えば、タスク完了率が低い原因が「UIの配置」にあるのか、「用語が伝わっていない」のか、「心理的ハードル」があるのかを判断するために、ユーザーインタビューやユーザビリティテストなど定性調査と組み合わせるとよいでしょう。

ユーザーインタビューやユーザビリティテストについては以下の記事も参考にしてください。

またニジボックスでは、定量・定性を組み合わせたUXリサーチを実施した事例がございます。ぜひお気軽にご相談ください。

2. デザインシステムの活用

大規模なサービスや複数のプロダクトを抱える企業において、UI改善のたびに一からコンポーネントを作るのは非効率です。デザインシステムを導入・活用することで、評価指標に基づいて「効果的である」と証明されたUIパターンを資産化し、プロダクト全体に迅速に反映させることが可能になります。 これにより、UIの品質担保と開発スピードの向上を両立させ、改善サイクルそのものを高速化できます。

デザインシステムについては以下の記事も参考にしてください。

【参考】ニジボックスのデザインシステム・書籍

ニジボックスでは、2024年10月2日に書籍『つくって、みなおす、デザインシステム—⁠—現場での合意形成から設計、運用まで』を技術評論社より発売しました。

実際の案件で直面してきた課題や、運用フェーズで詰まりやすいポイント、組織に浸透させるための工夫など、「生きたデザインシステム」を育てるための実践知が詰まっています。デザインシステムの具体的な要素や運用方法・作り方など、さらに詳しく知りたい方はぜひ読んでみてください。

書籍の詳細はこちらからご覧ください。

技術評論社、株式会社ニジボックス 著(2024)『つくって、みなおす、デザインシステム——現場での合意形成から設計、運用まで』

また、書籍概要や制作秘話を語った書籍出版記念イベントを開催しました。イベントのレポート記事を以下で公開しています。ぜひ参考にしてください。

なお関連して、AIによるデザインシステムの運用自動化について以下の記事で説明しています。ぜひ参考にしてください。

3. ナレッジの蓄積

定量評価の結果は、その時々の施策の成否を判断するだけでなく、組織の資産として蓄積することで今後の改善につながります。「どの指標がビジネスに最も寄与したか」「どのようなUI変更がユーザーに受け入れられたか」というナレッジが共有されることで、属人的な判断を排除し、デザイン組織としての成熟度を高めることができます。

【参考】ニジボックスの学習支援サービス

また、ニジボックスでは企業研修向けUI UX学習支援プログラム『NIJIBOX College』を展開しています。『NIJIBOX College』を活用することで、UI UXのナレッジを社内に定着させ、再現性のある組織作りへとつなげることが可能です。

『NIJIBOX College』については以下バナーから特設サイトをご覧いただけます。サービスの内容の他、導入いただいた企業さまの受講者の方々のお声も掲載しておりますので、ぜひ参考にしてください。

NIJIBOX Collegeのバナー

金融アプリにおけるUI改善の成功例

ここでは、ニジボックスが担当したUI改善の成功例を紹介します。

「ちばぎんアプリ」 デジタル戦略達成に向けたUI UX改善

クライアント課題

株式会社千葉銀行様(以下、千葉銀行様)は、「ちばぎんアプリ」を銀行取引のデジタル化実現に向けた最重要チャネルとして位置付け、新たな顧客接点の創出を考えておられました。ご相談いただく中で、顧客の消費行動の変化や、異業種による金融領域への参入が進む中、千葉銀行様は地銀の強みである「対面の接点」が減少しつつあることに課題を感じておられ、新たな顧客接点をアプリによって創出していきたいとのお考えを共有いただきました。

ミッション

「銀行だから」という固定観念を払拭し、ユーザーフレンドリーなアプリを実現する

ソリューション

アプリのユーザー体験を最大化するため、競合調査に基づいた情報設計の再構築。ユーザビリティテストを実施し、UIの磨き込みを行いました。

  • 情報設計
  • デザインコンセプト、UIデザイン作成
  • ユーザビリティテスト

成果

「銀行だから」という固定観念を覆す、ユーザーフレンドリーなアプリUI設計を行い、アプリの成長支援を継続

リリース後、アプリストア上でのお客様からの総合評価は、App Store 4.3、Google Play 4.0(2020年5月時点)と高評価をいただくことができました。また、アプリ利用者は2020年の4月リリースから5ヶ月経過時には20万人を突破し、多くのお客様に使っていただけるサービスに成長し続けています。

「デジタル化に遅れてはならない」「顧客接点を最大化したい」というミッションをお持ちの中で、私たちにアプリのUI UX改善をご依頼いただきましたが、クライアント側と顧客の視点に立ちながら対話を重ね、「今必要なカタチは何か」を考え抜き、ご提案させていただきました。

今回、約半年をかけてアプリのUI UX設計をさせていただきましたが、その後も継続して、機能の追加やアップデートに際して、UI UX改善のご依頼をいただいております。今後のアプリの成長過程においても、アプリのコンセプトである「くらしとつながる」世界観を実現できるよう、引き続きご支援させていただきます。

引用:株式会社千葉銀行 『ちばぎんアプリ』 デジタル戦略達成に向けたUI UX改善|株式会社ニジボックス

具体的なフローは以下ニジボックスのコーポレートサイトにおける実績ページからご覧ください。

ニジボックスではサイト制作や開発における、情報設計やビジュアル設計といったUIデザイン面に加えて、ユーザーテストなどによるUX観点でのご支援も行っております。

サイト制作やリニューアルをお考えの方は、ぜひお気軽にご相談ください!

まとめ

今回は、「UI改善における定量評価」を軸に、ビジネス成果を最大化するための指標の例や改善実践フロー、そして具体的な成功事例について解説してきました。

UI改善を成功させる鍵は、以下の3点となります。

  1. 事業KPIとUI施策を論理的にひもづけること
  2. 投資対効果(ROI)を定量的な評価指標として可視化し、組織的な意思決定を円滑にすること
  3. 数値の裏側にあるユーザー心理を、定性調査によって解明し続けること

ニジボックスでは、サイト制作や開発における情報設計やビジュアル設計、デザインガイドライン制作といったUIデザイン面のご支援も行っております。

下記資料にて、人間中心設計の考え方をベースとしたUXリサーチ結果に基づいた、ニジボックスのユーザー課題解決型のUIデザインフローや、支援事例を一部紹介しています。

ご興味を持たれた方はぜひ、下記バナーよりご参照ください!

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「自社プロダクトのUIを改善したいが、どこから手をつければいいか分からない」「デザインの効果を社内でどう説明すべきか悩んでいる」といった課題をお持ちの企業さまはぜひ以下お問い合わせフォームからご相談ください。

監修者

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監修者_丸山潤

丸山 潤

元ニジボックス 執行役員、TRTL Studio株式会社 CEO、その他顧問やエンジェル投資家として活動

コンサルティング会社でのUI開発経験を持つ技術者としてキャリアをスタート。リクルートホールディングス入社後、インキュベーション部門のUX組織と、グループ企業ニジボックスのデザイン部門を牽引。ニジボックスではPDMを経てデザインファーム事業を創設、事業部長に就任。その後執行役員として新しいUXソリューション開発を推進。2023年に退任。現在TRTL Venturesでインド投資・アジアのユニコーン企業の日本進出支援、その他新規事業・DX・UX・経営などの顧問や投資家として活動中。

note: junmaru228